5月4日
あっという間に5月です。
夏のような暑い日が続き、田んぼはカラッカラに乾いています。
畦塗りも肥料散布も、トラクターがぬかるむこともなく、スムーズに終了。今日から田起こしをはじめました。
ありゃ、トラクターのエアコンが壊れて、暑いのなんの。窓を全開にして、送風を最大にして、それでも汗、汗、汗&土ぼこり。
今日親戚が大きな段ボールいっぱいのゼンマイを持ってきてくれました。山菜の。
すごい量です。圧巻です。商売できるほどです。これが食卓に並んだところを想像してみると、感無量であります。
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5月7日
ますます山菜生活に拍車がかかっています。
今日の主菜はアイコにウルイに去年干しておいたゼンマイ。
さらには畑のアスパラガスも登場し、とうとう肉や魚が食卓に上らなくなりました。
と思っていたら、知り合いが釣りたてのイワナを持ってきてくれました。丁寧に内臓の処理までしてくれていて、至れり尽くせり。さっそく夕食にいただきました。
なんだかもらってばっかり。
ますます豊かになる5月の食卓でした。
そろそろ田起こしも終わってきて、あちこち水の入った田んぼが増えてきました。
家も今日やっと田起こし終了です。
田んぼを回ってみると、田起こしされていない田。畦を崩して平らに慣らされている田があちらこちらにあります。
これは減反の強化によって転作に回される田んぼです。畦を崩すということは、もう田んぼには戻さないということです。
稲作の大規模化、効率化をうたいながら、実質的な米の減産。
米輸出各国の禁輸や輸出制限、世界的穀物価格の高騰など、現実に食糧危機が始まっている今、こんなんで本当に日本の食糧は大丈夫なんでしょうか?
大規模化して効率化するといっているけど、実際の集落営農は収益アップのためというよりは、農地・農村の崩壊を食い止めるための組織化で、実質赤字経営。国の目指しているものとは形が同じでも中身はまったく違ったものです。
どうも、お役人や都市生活者の方々は根本的に勘違いをしているんじゃないかと思う時があります。
農家は代々農業をやっていくものだと思いこんでいるんじゃないかと。
そんな誤った前提の上で農業政策を組んでいるんじゃないかと。
農家に農業をやり続ける義務はないし、実際若い世代は就職して、給料をもらって生活を組み立てています。今のお年寄りが引退したって、安定した職を辞めて農業をやらなければならないという理由はありません。
農家は農業を辞めて生き残っていくんです。
食糧問題を農家に押しつけても解決はしませんよ。
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5月12日
今年は春先からずうっとよい天気が続いたせいか、田んぼの仕事がけっこうはかどりました。
ところがここに来てどの家も足踏み状態。
原因は水。
この地区はほとんどの田んぼが地下水のポンプアップ。
今年はなかなか井戸の水位が上がらず、なかなか田んぼに水が乗りません。
そんなわけで、代かき出来ずに待機中の田んぼがいっぱい。
少しのんびりすればいいんだけれど、この時期の農家はかえって気が急くばかり。悲しい性だなあ。
そろそろワラビが食卓に上りはじめました。
先日母親が親戚の家に行ってワラビをもらってきたと思ったら、今度は別の親戚がワラビを持ってきてくれました。
どうもわが家はもらってばっかり。